たんぱく質を多くとれば痩せると思っていませんか?
「ダイエット=たんぱく質をたくさんとればOK」 そんなイメージがすっかり定着していますが、実はこれが痩せにくい体をつくってしまう原因になることをご存知ですか?
たんぱく質は大切な栄養素であり、必要量とること自体は大切ですが、とりすぎには注意が必要です。
今回は、高たんぱくダイエットに潜む落とし穴と、痩せやすい体をつくるための考え方を、もっと深く実践的に紹介します。
1. たんぱく質ばかりだと、体は「節約モード」になることがある
脂質や炭水化物を減らしすぎて、たんぱく質中心の食事を続けると、 体は「燃料が足りない」と判断して、省エネモードに入ります。
その結果
- 基礎代謝が下がる
- 体温が低くなる
- 疲れやすくなる
- むくみや便秘が起きやすくなる
このような変化が起こりやすく、いわゆる「痩せない体質」に近づいてしまうのです。
特に女性はホルモンバランスの影響も受けやすく、エネルギー不足の状態が続くと、 月経の乱れや肌荒れ、冷えなどにもつながりやすくなります。
2. 摂りすぎたたんぱく質は“毒”にもなる?
たんぱく質は体の材料として大切ですが、 必要以上に摂った分は、肝臓や腎臓で分解・排出される過程で負担がかかります。
このときに発生する「アンモニア」や「尿素窒素」などの老廃物は、体にとって“処理しきれないゴミ”になってしまうことも。
下がってしまった代謝でたんぱく質を多めに取っていたら、なおさらです。
その負担が蓄積されると、
- 疲れが取れにくい
- 肌が荒れやすい
- 集中力が続かない
- 気づいたら健康診断の腎臓の機能が悪くなっていた
など、不調が少しずつ現れてきます。
体にいいはずのたんぱく質が、逆に体の機能を鈍らせてしまうこともあるということです。
3. 実は、炭水化物をしっかり食べる方が痩せやすくなることも
「炭水化物=太る」という誤解は根強いですが、 実際には、炭水化物は体にとって大切な“スイッチ役”です。
炭水化物を適量しっかりとることで、
- エネルギー不足を防ぐ
- 体温が上がる
- 代謝が活発になる
- 筋肉も維持しやすくなる
といったプラスの変化が期待できます。
特に、ずっと低カロリー生活を続けてきた人は、 炭水化物を少しずつ増やすことで、体のエネルギー回路が再び動き出します。
炭水化物を増やすといっても、
・ 白米ではなく、玄米や雑穀米に変える
・ 食パンではなく、さつまいもやじゃがいもなどの自然な炭水化物にする
・果物や豆類も上手に活用する
このように、「何を食べるか」を意識することで、 炭水化物も体の味方になってくれるのです。
4. 「何を食べないか」より「何を食べるか」がダイエットのカギ
我慢ばかりのダイエットは、長く続きません。
そして、我慢するほど代謝が落ち、痩せにくくなるという悪循環に陥りがちです。
そこで大切なのは、
「体を元気にする力のあるものをちゃんと食べる」こと。
エネルギーのある炭水化物と、必要量のたんぱく質、 そして良質な脂質をバランスよくとることで、 体は「安心して脂肪を燃やしてもOK」な状態になります。
空腹を我慢するのではなく、 体の声を聞きながら「必要なものを満たしていく」。
それが、代謝の良い体、すなわち『痩せ体質』を作る最短ルートです。
まとめ:たんぱく質だけに頼らない。バランスが体を変える
たんぱく質はダイエットに欠かせない栄養素ですが、 「多ければいい」わけではありません。
・たんぱく質は、ほどよく摂る
・炭水化物を恐れず、少しずつ取り入れていく
・食べることを怖がらず、しっかりとエネルギーと栄養を補う
このような考え方をベースにした食生活は、 体の内側から代謝を高め、ホルモンのバランスも整えてくれます。
『食べるほどに痩せやすくなる』
そんな体づくりのために、今こそ“バランス”を見直してみませんか?
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